歯医者の無断キャンセルを減らすには|リマインドと予約の取り方の工夫
歯科の無断キャンセルの理由としてよく聞かれるのは、「忘れていた」と「連絡しづらかった」の 2 つです。 減らすには、前日や数日前のリマインドで思い出してもらうことと、患者さまが気軽に変更・取り消しできる道を用意することが基本です。 この記事では、理由ごとの対策と、受付で決めておくルールをまとめます。
無断キャンセルが医院に与える影響
予約の時間に患者さまが来ないと、その枠のユニットと担当のスタッフが空きます。
- 歯科衛生士が 30〜60 分の枠をまるごと空けて待つ
- 別の患者さまの予約を断っていた場合は、その機会も失う
- 治療の途中の患者さまなら、治療の間隔が空いて計画がずれる
- 受付が連絡を取り、予約を取り直す手間が増える
無断キャンセルは、医院の売上だけでなく、患者さまの治療にも関わります。責めるより、来やすく・連絡しやすくする工夫から始めます。
無断キャンセルが起きる理由
理由を分けると、打つ手が見えてきます。
| 理由 | よくある場面 | 対策の方向 |
|---|---|---|
| 忘れていた | 次回の予約が 1〜3 か月先の定期検診 | リマインド・予約票 |
| 連絡しづらい | 電話がつながらない、診療時間内に電話できない | 自分で変更・取り消しできる仕組み |
| 痛みが引いた | 急患で来て、痛みが治まった | 治療の必要性を伝える |
| 急な用事・体調不良 | 当日の朝に都合が悪くなった | 当日の連絡方法を案内する |
| 予約を勘違いした | 日時や曜日の聞き間違い | 予約の内容を形に残す |
対策 1:リマインド
タイミング
- 予約の数日前:予定の調整ができるうちに思い出してもらう
- 前日:当日の忘れを防ぐ
定期検診のように先の予約は、1 週間前など少し早めに知らせると、変更の連絡が早くもらえます。
方法
| 方法 | 向いている患者さま | 注意すること |
|---|---|---|
| 電話 | ご高齢の方、連絡が確実に取りたい方 | 受付の手間がかかる |
| SMS(ショートメッセージ) | 携帯電話を持っている方 | 送れる文字数が限られる |
| メール | メールをよく使う方 | 迷惑メールに入ることがある |
| 予約票・診察券への記入 | すべての方 | 紛失することがある |
リマインドには、日時・医院名・変更の方法を短く入れます。処置の内容までは書かないほうが安心です。家族が先に見たり、電話に家族が出たりすることもあるからです。
利用目的への記載
リマインドのために患者さまの電話番号やメールアドレスを使うなら、そのことを利用目的として院内の掲示やホームページで示しておきます。医療機関は、取得した個人情報の利用目的を本人に通知するか公表する必要があり、院内の掲示とともに、可能な場合はホームページへの掲載などで、なるべく広く公表する必要があるとされています(医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス)。
対策 2:変更・取り消しのしやすさ
「電話がつながらないから、そのまま行かなかった」という無断キャンセルは、連絡の道を増やすと減らせます。
- 予約のときに、変更・取り消しの方法を伝える
- 患者さまが Web から自分で変更・取り消しできるようにする
- 診療時間外でも連絡できる手段を用意する
- 「キャンセルの連絡をもらえると助かる」と、責めない言葉で伝える
連絡をもらえれば、その枠に別の患者さまを入れることもできます。無断キャンセルを「事前の取り消し」に変えるだけでも、空いた枠を生かせます。
対策 3:予約の取り方の工夫
本人が選ぶ次回の予約
受付が「では来週の火曜 10 時で」と決めてしまうと、本人が予定を確かめないまま予約が入ります。手帳やスマホを見てもらい、本人に選んでもらうと、行けない予約が減ります。
予約の内容の控え
- 予約票を渡す
- 診察券の裏に日時を書く
- 予約の確認のリンクやメッセージを送る
聞き間違いによるすれ違いは、形に残すことで防げます。
先すぎる予約の取り直し
半年後の定期検診を今日決めると、忘れたり予定が変わったりしやすくなります。「〇月ごろにご連絡します」として、1 か月前に予約を取る方法もあります。どちらがよいかは、医院の患者さまの層に合わせて決めます。
対策 4:記録とルールづくり
無断キャンセルは、記録しないと実態が分かりません。
- 無断キャンセルが起きたら、予約に記録する(備考に「無断」など)。
- 月に一度、曜日・時間帯・処置ごとに件数を見る。
- 多い時間帯や処置があれば、リマインドのタイミングや予約の取り方を変える。
- 同じ患者さまで繰り返す場合は、次回の予約を電話で確認してから入れる、などのルールを決める。
ルールは院内でそろえ、受付の誰が対応しても同じにします。キャンセル料を取るかどうかは、医院の方針と患者さまへの説明の仕方を含めて慎重に決めます。
無断キャンセルが起きたときの連絡
当日、予約の時間から少し過ぎたら、受付から一度連絡します。
- 「ご予約のお時間になりましたが、ご都合はいかがでしょうか」と、責めない言葉で
- つながらない場合は、留守番電話に医院名と折り返しのお願いだけを残す
- 治療の途中の患者さまには、次の予約の大切さを伝えて取り直す
受付で使える言い方の例
言い方ひとつで、患者さまが連絡しやすくなるかどうかが変わります。
| 場面 | 言い方の例 |
|---|---|
| 予約を取ったとき | 「ご都合が悪くなったら、このリンクから変更できます。お電話でも大丈夫です」 |
| リマインドの電話 | 「明日 10 時のご予約の確認でお電話しました。ご都合はいかがでしょうか」 |
| 取り消しの連絡を受けたとき | 「ご連絡いただき、助かります。次のご予約はどうなさいますか」 |
| 無断キャンセルのあと | 「前回お会いできなかったので、治療の続きのご予約をお取りしたいと思いまして」 |
取り消しの連絡には、まずお礼を伝えます。「連絡すると気まずい」と感じさせないことが、次の無断キャンセルを防ぐことにつながります。
まとめ
- 理由を「忘れていた」「連絡しづらい」などに分けて、打つ手を決める
- 数日前と前日のリマインドで、思い出してもらう
- 患者さまが自分で変更・取り消しできる道を用意し、予約のときに伝える
- 無断キャンセルを記録し、月に一度見直してルールを整える
よくある質問
リマインドは、すべての患者さまに送るべきですか?
すべてに送るのが理想ですが、受付の手間と合わせて考えます。まずは、先の予約(定期検診など)や、過去に無断キャンセルがあった患者さまから始める方法もあります。
キャンセル料を取ってもよいですか?
医院の方針によります。取る場合は、事前に院内の掲示やホームページで知らせ、予約のときにも伝えておくことが前提です。保険診療との関係など、判断に迷うときは専門家に相談してください。
当日のキャンセルで空いた枠は、どう埋めればよいですか?
急患の受け入れや、早めの来院を希望していた患者さまへの連絡に使えます。Web 予約で当日の空き枠を出している医院では、そのまま Web から予約が入ることもあります。
無断キャンセルが続く患者さまの予約は、断ってもよいですか?
医院の方針によりますが、まずは連絡の方法や予約の取り方を見直します。それでも続く場合は、前日に電話で確かめてから予約を確定する、などのルールを決め、患者さまにも伝えておきます。
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AIリザーブ 歯科の Web 予約では、患者さまは予約のときに出るリンクから、予約の確認・変更・取り消しが自分でできます。待合のタブレットでは、診察券番号で次回の予約や予約の確認・変更・取り消しができます。どこから入った予約も、ユニットごとの予約表にまとまります。
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